広い世界を学ぶ
西洋占星術では牡羊座から魚座に至るまでの流れを人間の魂の成長として捉えます。
無の状態で誕生し(牡羊座)、自分の肉体を知覚(牡牛座)、外界を知覚(双子座)、他者の存在を感じ(蟹座)、個性を認識(獅子座)してから蠍座に至るまでは、自分と他者(もしくは自分自身)という関係性の中で模索してきました。
そして射手座では、そういった個人レベルの枠組みから外界へ飛び出していくことで、この広い世界を学ぼうとします。
世界を飛び回るにはどうしても「自由」が必要になるため、精神的にも物理的にも完全に解き放たれようとする段階です。
射手座は狭い地域に収まるのではなく、国や民族までも超える広い視野でこの世界を学びとろうとしていきます。
人生を旅する
慣れ親しんだ場所を離れて、さまざまなことを学び取ろうとする射手座は好奇心旺盛です。
新しい場所で新しいものに出会うことを期待するわけですから、それがどんなものであるかは直前までわかりません。
しかし世界を広く学ぶためにはそこで怯んでいては先に進むことができないため勇気とチャレンジ精神が必要になってくるのです。
射手座の人生の目的というのは、勇気をもって未知のものを学びとり、それを克服していくことだといえるでしょう。
射手座にとって人生の目標というのはあってないようなもの。
チャレンジをしてそれを学び取っていくこと自体が目標なので、永遠に終わることはありません。
たとえ物理的には失敗したとしてもそこから学ぶことができたならひとつの成功といえるでしょう。
まるで永遠の旅人のように人生を歩んでいくのが射手座の生き方なのです。
智慧を得る
射手座が世界を学ぶ方法は実際に旅に出るだけではありません。
行動ではなく真理を探求したり知識を得ることでこの世を理解していこうとすることもそのひとつです。
多くは実務的なレベルを通り越すようなもので、深い思想や高等な学問、「生きる」ことの意味を追求するために哲学的なものになることもありえます。
射手座は心を解き放ち、純粋な目で学んでいこうとするでしょう。
少し難しいことのようにも思えますが、射手座が求めるものというのは、もっともピュアであるがゆえに見つけにくいものなのでしょう。
見つけるのではなく、旅の途中。ある瞬間に言葉を介さずに理解できる類のものなのかもしれません。